深い結びつきのカラヤンとチャイコフスキー、豪快で緻密な《交響曲第4番》評価:★★★★☆
第1楽章と第4楽章は舌を巻くアンサンブルと迫力。表現尽くし難し。数多いカラヤンのこの曲の中でも最も勢いと迫力に満ちた演奏で、発売当時一発録りではないかと噂されたものです。
第4楽章の終盤では録音レベルが振り切れているように感じられます。LPレコード1枚に《交響曲第4番》だけを贅沢にカッティング。この時、5番、6番も同時に録音してます。レコード会社との契約のノルマを稼いだのではないでしょうか。
スタジオ録音とも、ライヴ録音とも思われる奥行きのあるオーケストラの響き。第5番の第1楽章では、カラヤンの声だかオーケストラの豪放な響きの中に聞こえるようです。この時期のDGでのカラヤンの録音は低域の薄いものが多く見られますが、流石にEMIの録音は良い低域から高域までバランスの良いもので鮮明な音質です。
DECCAにウィーン・フィルと録音したチャイコフスキーのバレエ音楽《眠れる森の美女》と傾向の似たところがある音のバランスです。サブマイクでパート毎の音を録らえていれば、DECCAでのサウンドに迫っていることでしょう。
チャイコフスキーの交響曲、第4番、第5番、第6番をいずれも同じクオリティのサウンドと音楽造りで堪能させてくれています。そうしたところがアブソリュートです。5つ星満点ではないのは、40年前の録音であること位の理由でしかありません。最新のレコーディングで、録音面、音楽の造形美で再現、或いは駿馬している存在はあるでしょうか。
評価:★★★★☆
